製品説明– Products –

目次

医療機関様向け製品(負荷試験用)

目的

医療機関における食物経口負荷試験

負荷試験が陰性の方の食事指導・自宅摂取

アレルゲン情報

たまこな25

・卵タンパクを25mg(ケルダール法)含みます。

・15分ゆでたゆで卵(全卵)約0.2g、かたゆで卵白として0.13gに相当します。

・卵黄・卵白成分を含みます。

たまこな250

・診療ガイドラインの「少量」の負荷試験に対応しています。

・卵タンパクを250mg(ケルダール法)含みます。

・15分ゆでたゆで卵(全卵)約2g、かたゆで卵白として1.3g、全卵1/32-1/25個に相当します。

・卵黄・卵白成分を含みます。

たまこな750

・診療ガイドラインの「中等量」の負荷試験に対応しています。

・卵タンパクを750mg(ケルダール法)含みます。

・15分ゆでたゆで卵(全卵)約6g、かたゆで卵白として4g、全卵1/8個に相当します。

・卵黄・卵白成分を含みます。

みるこな100

・診療ガイドラインの「少量」の負荷試験に対応しています。

・乳タンパクを100mg(ケルダール法)含みます。

・牛乳3mlに相当します。

・脱脂粉乳を原料としているため、生の牛乳3mlより、やや抗原性が落ちる可能性があります。

臨床研究リスト

臨床研究・1【たまこな250・たまこな750】

本邦の4 病院、3 医院において、たまこな250、たまこな750と同じ粉末を用いた食物経口負荷試験について検討しました。対象は、鶏卵によるアレルギー症状の既往がある252 例で、年齢は1.7 歳(中央値,四分位範囲1.2 ~ 4.6歳)、総IgE  172IU/mL( 53~ 611)、卵白特異的IgE 14.3 kUA/L(4.3 ~ 33.8)、オボムコイド特異的IgE 7.5 kUA/L(1.6 ~ 24.5) 。

 252 例のうち、200 例(79.3%)がたまこな250による食物経口負荷試験が陰性(無症状)でした。陽性者52名のうち、アナフィラキシーガイドラインで定義される重症度の軽症が13 例(25%)、中等症が38 例(73%)、重症が1 例(2%)でした。症状の出現開始は、61 分(25 ~ 102)、ピークは80 分(20 ~ 138)、消退は120 分(84 ~180)でした。経口抗ヒスタミン薬は34 例(65%)、経口ステロイド薬は15 例(29%)、β2 刺激薬吸入は5 例(10%)に施行され、アドレナリン筋注を要する重症な症例はありませんでした。

 154 例のうち、148 例(96%)がたまこな750による食物経口負荷試験が陰性(無症状)でした。陽性者16名のうち、アナフィラキシーガイドラインで定義される重症度の軽症が4 例(25%)、中等症が12 例(75%)、重症が0 例(0%)でした。症状の出現開始は、48 分(28 ~ 90)、ピークは65 分(49 ~ 100)、消退は133 分(86 ~153)でした。経口抗ヒスタミン薬は13 例(81%)、経口ステロイド薬は6 例(38%)、β2 刺激薬吸入は4 例(25%)に施行され、アドレナリン筋注を要する重症な症例はありませんでした。

 少量から開始し、別日に中等量の負荷をおこなう段階的負荷試験は、安全かつ効果的でした。これにより、卵アレルギーの患者は完全除去を脱して、日々の食生活が改善されました。

 参考文献:Yanagida N, Sato S, Takahashi K, et.al.:J Allergy Clin Immunol Pract. 2019 Feb;7(2):716-718.(Open Access)

臨床研究・2【たまこな250・たまこな750】

 鶏卵を未食、かつ卵白特異的IgEに感作のある乳児に段階的な負荷試験を行った結果が報告されました。解析対象となった87名は湿疹または他の食物アレルギーが疑われたため、鶏卵に関連する特異的IgE抗体価が測定されました。対象の年齢9.9カ月(中央値、以下同様)、総IgE値 101 IU/mL、卵白特異的IgE値18.0 kUA/L、オボムコイド特異的IgE値0.99 kUA/Lであり、たまこな250と同等の粉末による少量の負荷試験を実施した結果、12名(14%)が陽性であり、アドレナリン筋注を1名(1.1%)に要しました。陰性であった75名にたまこな750®と同等の粉末による中等量の負荷試験を実施し、9名(12%)が陽性でした。未食かつIgE感作のある児に対する段階的な負荷試験は、比較的安全で、多くの児が完全除去を免れることがわかりました。

 参考文献:Mitomori et al. Threshold and safe ingestion dose among infants sensitized to hen’s egg

臨床研究・3【たまこな250・たまこな750】

 卵や牛乳の摂取により、誘発症状の既往のある児または感作のある児に、たまこな250またはみるこな100を用いた少量の負荷試験を行った結果、陽性はそれぞれ563名中53名(9.4%)、103名中20名(19%)でした。上記の研究同様に、たまこな250の負荷では誘発症状が出現し始めるのが、負荷から約60分(中央値)でした。一方、みるこな100の負荷では誘発症状が出現し始めるのが、負荷から約30分(中央値)でした。鶏卵、牛乳アレルギー児または疑われる時に対して、安全に実施できることが確認されました。

 参考文献:Yanagida et al. Timing of onset of allergic symptoms following low-dose milk and egg challenges

臨床研究・4【たまこな250】

 たまこな250の負荷試験が陰性だった患者に対して、卵黄のつなぎの自宅摂取を食事指導した臨床研究です。276名(年齢1.2歳(中央値、以下同様)、総IgE値 104IU/mL、卵白特異的IgE値14.7 kUA/L、オボムコイド特異的IgE値5.3 kUA/L)が、たまこな250負荷試験陰性で自宅で卵黄つなぎを食べたところ、6名(2.1%)のみ軽微な誘発症状を認めました。6名中5名はその後も卵黄つなぎを継続でき、1名は軽度の呼吸器症状を認めたため、完全除去となりました。以上のことから、たまこな250の負荷試験で陰性の場合、卵黄つなぎは安全に摂取できると考えられます。

 参考文献:Yanagida et al. Safe egg yolk consumption after a negative result for low-dose egg oral food challenge

臨床研究・5【たまこな25】

 生後6か月から、微量の卵を食べると、卵アレルギーが予防されるという臨床研究です。研究対象は、生後数か月以内から痒みのある湿疹、アトピー性皮膚炎があり適切なスキンケアとステロイド外用薬で、生後 6 か月までに湿疹を治すことができた赤ちゃんとしました。
たまこな25(卵として約 0.2g 相当
と同等の粉末を、生後 6 か月から一日一回摂取し、生後 9 か月 からは約 5 倍に増量(たまこな250の半量に相当)して、1歳まで続けました。食べ始めと増量する時は、負荷試験で安全を確認しました。比較対照として、同じ人数の赤ちゃんに、鶏卵を含まない粉末を食べてもらいました。
 その結果、 1 歳時点で、加熱全卵約 1/2 個相当に対してアレルギー反応を示した人数を比べたところ、たまこな25相当の粉末を食べた群(介入群)では、アレルギー反応を認めた子どもの割合が、8割少ないという結果が得られました。
※本研究の発表をうけて、2017年に日本小児アレルギー学会より「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」がなされて、鶏卵アレルギーの発症を予防するために、離乳食での鶏卵摂取を遅らせるのではなく、むしろ早期に微量摂取を開始することを推奨しています。学会ホームページ上で確認することが可能です。


Natsume O, Kabashima S, et.al.Lancet. 2017 Jan 21;389(10066):276-286より改変

診療ガイドラインにおける本製品の位置づけ

「食物アレルギー診療ガイドライン2021」から改変

食物経口負荷試験への使用

 食物経口負荷試験に他の卵や牛乳を含有する食品同様に本製品を使用することができます。アレルギーの罹患中の方が本製品を摂取した場合は、アレルギー症状が誘発されることがあります。食物経口負荷試験は、医療機関において、医師の指導の下に行われる医療行為ですので、一般の方が自宅等で行うことはできません。一般の方は、お近くの医療機関にお問合せください。

 本製品を食物経口負荷試験に使われる医療機関においては、アレルギー症状出現時の対応ができるよう、薬剤や人員などの準備が必要です。具体的な食物経口負荷試験の方法や詳細につきましては、正書、ガイドライン等のご参照、または専用お問い合わせフォームよりお問合せください。

参考文献:食物アレルギーの診療の手引き2020

製品詳細情報

参考文献:食物アレルギーの診療の手引き 2020より一部改変して引用(2022年12月の情報)
注1 ケルダール方による測定。参考文献のタンパク質はELISAによる測定値であり、違いに注意が必要である
注2 食物アレルギー診療ガイドライン2021では、本項目に該当する表現はないため、今回新たに「微量」とした
注3 他の製品のように直ちに混濁されないが、液体内で数分放置すると他と同様に混濁するため、△と判断した
注4 負荷試験回数が少ない、またはこれから始められる医療機関様向けに、負荷試験に必要な「たまこな250」と「食事指導案・説明同意書」を同封したスターターキットです。10包入と20包入をご用意しております。

負荷試験経過表

患者様向け製品(食事指導用)

たまこな25

・卵タンパクを25mg(ケルダール法)含みます。

・15分ゆでたゆで卵(全卵)約0.2g、かたゆで卵白として0.13gに相当します。

・卵黄・卵白成分を含みます。

たまこな250

・診療ガイドラインの「少量」の負荷試験に対応しています。

・卵タンパクを250mg(ケルダール法)含みます。

・15分ゆでたゆで卵(全卵)約2g、かたゆで卵白として1.3g、全卵1/32-1/25個に相当します。

・卵黄・卵白成分を含みます。

たまこな750

・診療ガイドラインの「中等量」の負荷試験に対応しています。

・卵タンパクを750mg(ケルダール法)含みます。

・15分ゆでたゆで卵(全卵)約6g、かたゆで卵白として4g、全卵1/8個に相当します。

・卵黄・卵白成分を含みます。

商品説明

 本製品を用いた食物経口負荷試験が陰性の患者様は、自宅での継続的な摂取を簡単にするために、食事指導の選択肢の一つとして、本製品を弊社ホームページよりお買い求めいただけます。

医療機関様向け商品より、お求めやすい価格設定です。

患者様のご購入は一般向け購入申込みフォームから。

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